しかし、一旦雀荘を離れると現実と直面することになります。こんなクソみたいな生活を続けたら、人生が終わってしまうと感じていました。

自己肯定感皆無

この時期の私は、自己肯定感が皆無な状況になっていました。ただでさえ、行きたくもない大学に入学し、雀荘漬けの生活をしていたのです。何一つ自信にできるものはありませんでした。

さらにはあれほど憧れていた女子がいる環境に入ったにも関わらず、積極的に声をかけることができません。入学して半年も経つのに、女の子の友達が１人もできませんでした。目の前にいるきらびやかな女子が遠い世界の生き物ように感じていました。

私は大敗した日に、心を入れ替え、真面目な生活をする決意を固めることになります。

起業願望再燃

心を入れ替えようと決意してから、ひとまず大学の講義をしっかり受けることにしました。大学では企業組織論、原価計算論、現代経営学など経営に関わる講義をたくさん選択していました。

講義を聞いていると、「起業したい」という思いがだんだんと大きくなっていました。

起業をして活躍したい
自営業で自分らしく生きたい
女子にモテたい！
自信をつけたい

これらの欲求が頭をぐるぐる駆け巡ります。やはり自分の人生において、会社を作ることが必須であると自覚していきました。

日商簿記への挑戦

しかし、大学の講義では「独立の仕方」などという科目はありません。扱う事例は大きな会社のことばかりです。

トヨタ自動車、パナソニックと言われても話が大きすぎてよくわからりません。本を読んでも講義を受けても、どこか遠い世界の話に思えました。

私はもっと地に足がついた現実的な勉強がしたいと感じ始めていました。そこで目に留まったのが「簿記」でした。簿記は独立するために必須の知識であると、どの本にも書いてありました。

タイミングよく大学では日商簿記2級の短期講座が開催されていました。資格を取れば自分に自信を持つこともできるかもしれません。そこで私は起業の足掛かりとして簿記の勉強を始めてみることにしたのです。

そしてこの講座で人生に大きな影響を与える２人と出会うことになるのです。この2人と三角関係になるとはまだ想像すらしていませんでした。