高い目標を掲げて自爆する悪癖を改善するには、不安階層表が効果的であることを知りました。不安階層表とは、自分にあったレベルを決め、1歩1歩じっくり達成していくやり方です。
スタートはコンビニから
私はさっそく以下のような不安階層表を作成しました。
段階1 コンビニに入って何も買わずに一回りして帰る
段階2 コンビニでジュースを買って無言で帰る
段階3 コンビニで少額のお菓子を買って店員さんの目をチラ見する
段階4 お釣りをもらうときに「ありがとう」と言う
段階2までは、比較的、簡単にできました。
段階3からは対人不安が強く出てきました。実際にチャレンジすると脂汗が出てきました。目をチラ見する訓練は1週間程度で30回ぐらい繰り返しました。
30回練習するとさすがに、緊張がほぐれ、店員さんとどうにか目を合わせることができるようになりました。いくばくかの自信がつきました。ただし、チロルチョコが大量に溜まってしまい、困りました。
次は
段階4 お釣りをもらうときに「ありがとう」と言う
にチャレンジしました。最初はうまくできませんでした。
私は軽度の吃音があり、緊張すると「ブロック症状」が出ます。ブロック症状とは声を出そうと思っても、最初の一言が出てこない症状です。私はありがとうと言えない自分をもどかしく感じました。
しかし、10回目ぐらのチャレンジの時です
・・・あ、あ、あ、ありがとうございます
と声に出して言うことができたのです。嬉しいことに、店員さんが微笑み返してくれました。私はどうにか課題を達成できたことに安堵しました。
ありがとうチャレンジもその後1週間程度続けました。最終的には10回程度、声に出していくことができました。
行動範囲が広がる
コンビニ課題をクリアすると、喫茶店に入ってオーダーをする、家電量販店で質問をする、喫茶店で女性店員に質問をする・・・、という形で、チャレンジの幅を広げていきました。
健康であればあたり前にできるこれらの努力も、わたしにとっては非常にストレスがたまるものでした。精神的に上がったり下がったりを繰り返し、疲れてまた一日外に出れない日もあったりしました。それでも全体としては、外に出る機会が増え、行動範囲を広げることができました。
容姿の改善に取り組む
行動範囲を広げることに成功した私は、少しずつ社会性を取り戻していきました。コミュニケーションの自信のかけらのようなものができてくると、今度は、自分の容姿について考える時間が増えていました。
今でこそスマート?な私も21歳の引きこもりの時は、
80キロ 髪は伸び放題 無精ひげ
ニキビ面 猫背 クタクタの洋服
と不健康な見た目そのものでした。そこで私は、不安階層表と並行して、ダイエットに取り組むことにしました。そうして私は短期間で15キロ痩せることに成功するのです。