好奇心旺盛になる!感情ベース行動法
好奇心コラム①では、好奇心について概観していきました。今回は、「好奇心ベース行動法」について解説していきます。
いざ取り組む物事が決まっても、目標の立て方によって好奇心にブレが生じてしまいます。どんな物事も興味が持てる部分と、そうでない部分があります。
このとき、好奇心が持てない作業から始めるとスムーズ事が進まないと感じるようになります。
そこで、今回は好奇心を高めつつ、目標をクリアする方法をご紹介していきます。
課題ベース法vs好奇心ベース法
物事に取り組むアプローチとしては、主に以下の2つがあります。
①課題ベース法
目標の難易度をベースに行動していく
②好奇心ベース法
好奇心の強さをベースに行動していく
少しイメージしづらいと思いますので、料理を習得する例でそれぞれ解説していきます。
①課題ベース法
課題ベース法の場合は形から入ります。料理を学ぼうとおもったら、
・料理の基本
・栄養を覚える
・だしのとりかた
・野菜の切り方
など基礎的な部分から取り組んでいきます。着実に実力がつくものの、心理的にはつまならいと感じやすいです。そのため、好奇心が付いてきづらいです。
②好奇心ベース法
好奇心ベースの場合は、自分の興味から入ります。料理を学ぼうと思ったら、
・好きな料理を作る!と決める
・クックパッドでレシピを検索
・飽きたら別の好きな料理を作る
など自分の作りたい料理をはじめから作ってしまいます。例えば、ビーフシチューが好きなら、すぐにレシピを検索して自分なりに調理を始めます。
ルールや決まりに囚われすぎない分、楽しく好奇心を持って取り組むことができます。実力は付きにくいですが、3日坊主になりにくいというメリットがあります。
たまには好奇心ベースで進めるやり方も引き出しとして覚えておきましょう。
好奇心ベース5つのステップ
具体的には以下の5ステップで進めていきます。
STEP1 目標と作戦を書き出す
STEP2 好奇心の強さでランキング化する
STEP3 階層化しよう
STEP4 実践してみよう
STEP5 定期的に見直す
以下の事例を元に理解を深めていきましょう。
事例
・太郎くんはTOEIC700点を目指している
・英語学習にはこれまで何度も挫折
・英語に興味あるものの勉強する気が起きない
そこで、太郎くんはスモールステップ法で好奇心を維持しようと考えました。
STEP1 目標と作戦を書き出す
太郎くんはまずは、目標から課題をいくつかを挙げました。
目標
⇒TOEIC700点
作戦
・大好きな洋画見る
・教科書で勉強
・英語クラブの女性と会話
・単語を覚える
STEP2 好奇心の強さでランキング化
次に作戦で挙げた項目に好奇心の得点を割り振っていきます。
・100:大好きな洋画見る
・30:教科書で勉強
・40:単語を覚える
・70:英語クラブの女性と会話
STEP3 階層化しよう
太郎くんは、好奇心得点が高いから順に以下のように階層化しました。大好きな洋画を見ることがもっとも好奇心得点が高いため、まずは洋画を見ることから始めることにしました。
STEP4 実践してみよう
実際に大好きな洋画を見ることから始めました。すると、今までなかなか腰が上がらなかった英語の勉強に少しずつ取り組めるようになりました。
その後も、英語クラブの女性と会話、単語を覚える、教科書で勉強までスムーズに進むことができました。
STEP5 定期的に見直す
太郎くんは、教科書で勉強することに慣れてきたので、TOEICの模試を受けてみることにしました。現在は650点であと少しという感じです。
このように、目標設定を工夫することで好奇心が落ちにくくなります。ぜひ、太郎くんの例を参考にご自身の状況で生かしてみてください。
まとめ
好奇心-スモールステップ法は、自分の心に正直になって、やりたいことから取り組むというシンプルな手法です。好奇心スモールステップは
やりたいことをやるのでストレスが小さい
やらされている感がない
義務感から解放
集中力が持続する
以上のメリットがあります。もし勉強や仕事でモチベーションが維持できない場合は思い切って試してみてくださいね♪
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・ワクワクする,フロー状態を作る練習
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コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科 修了
取材執筆活動など
- NHKあさイチ出演
- NHK天才テレビ君出演
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
YouTube→
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名前
長田洋和
経歴
- 帝京平成大学大学院臨床心理学研究科 教授
- 東京大学 博士 (保健学) 取得
- 公認心理師
- 臨床心理士
- 精神保健福祉士
取材執筆活動など
- 知的能力障害. 精神科臨床評価マニュアル
- うつ病と予防学的介入プログラム
- 日本版CU特性スクリーニング尺度開発
名前
亀井幹子
経歴
- 臨床心理士
- 公認心理師
- 早稲田大学大学院人間科学研究科 修了
- 精神科クリニック勤務
取材執筆活動など
- メディア・研究活動
- NHK偉人達の健康診断出演
- マインドフルネスと不眠症状の関連
*出典・参考文献
Berlyne, D. E. (1970). Novelty, complexity, and hedonic value. Attention, Perception, & Psychophysics, 8(5), 279-286.
黒岩督, & 中谷博視. (2012). 認知的動機づけが知的興味と学習成果に及ぼす効果:[ルール・事例・例外] 構造をもつ教材による検討.
小林幸子. (1972). 認知的動機づけにおける概念的葛藤の最適水準. 教育心理学研究, 20(2), 81-91.
ミハイ・チクセントミハイ(2000)フロー体験 喜びの現象学