自己紹介,面接や就職活動に強くなる方法①基礎編
皆さんこんにちは!コミュニケーション講座を主催している現役経営者,公認心理師の川島達史です。当コラムは自己紹介をテーマに解説します。
・面接,就職活動
・日常場面,職場,サークルなど
・婚活,男性編
・婚活,女性編
今回は黄色のマーカーの、面接や就職活動に強くなる自己紹介をお伝えします。
実は講師である私は、大学卒業後に引きこもった時期があり、ニート生活を送っていました。その後、圧倒的に不利な状況から就職活動をしたことがあります。
当日は超就職氷河期で、新卒であっても就職が非常に難しい時期でした。さらに私は日大卒で、そんなに学歴もあるわけではありません…。
ニート期間あり 職歴なし 学歴低レベル 資格なし 就職氷河期
という超絶な悪条件だったのです。しかし、考えに考え、80倍の面接を突破して就職することができました。自分自身、これは偶然ではなく、ちゃんと戦略を立てて突破したと考えています。
さて…その戦略とは…?当コラムでしっかりお伝えします。さっそく自己紹介の基礎編からお話させて頂きます。
自己紹介の基本的な心構え
まず初めに就活の面接で抑えるべき6つのポイントをおさえておきましょう。
①あなたには誰も興味がない
あえて刺激的なタイトルをつけました。なぜなら、世の中は、興味をもってもらわないと、何もはじまらないからです。それをまずは意識して欲しかったのです。まずは、以下のマインドを強く強く強く持つようにしましょう
僕には世の中の人は誰一人として興味はない、だからこそ、どうやって興味を持ってもらえるのか?
すべてはそこから始まります。もう一度言います!
僕には世の中の人は誰一人として興味はない、だからこそ、どうやって興味を持ってもらえるのか?
しつこくてすいません!人生で大事なことなので2回強調させて頂きました。
②事前準備を徹底する
就職活動の自己紹介はある意味でそれは演劇と近いものがあり、短時間の中で相手の心に入り込み、一定のストーリーを元に感動させて、一緒に仕事がしたい、一緒に恋愛したいと感じてもらわなくてはなりません。
具体的な面接の構成としては、
1分程度の自己紹介部分
10~30分程度の質疑応答
がほとんどです。この限られた時間の中で自分の良さを伝えなくてはなりません。
もっと長時間かけて、本当の自分を見てほしい!と考えるのも分かるのですが、現実問題、自分の親でもないかぎり、よくわかりもしないあなたに時間を割いてくれるほど、面接官の方は大事な時間を割いてはくれないのです。
大事な時間を割いてくれる相手のためにも、しっかりと事前準備をして、短時間であなたの魅力がわかる演出をする必要があるのです。
③「短く」「簡潔」に
就職活動の面接での自己紹介は、「短く」「簡潔に」が鉄則です。おおよそ1分程度(60~90秒)でまとめるのが好ましいでしょう。
簡潔にまとめられた自己紹介であれば、面接官はもっと堀り下げて聞きたくなります。一方、ダラダラと長い自己紹介になってしまうと、マイナスの印象を与えてしまいます。
④明るい表情・大きな声
明るくハキハキと話すことは、面接の基本です。視覚や聴覚を使って感じ取られる印象は、その人のイメージを大きく左右します。まっすぐ面接官の顔を見て、声を前に送るイメージで話しましょう。
小さい声やこもった声は、消極的な印象を持たれてしまいます。声があまり大きくない人は、言葉尻をはっきり発声するよう心がけると良いでしょう。
面接の事前準備をしよう
面接の準備は以下の3つの手順で行います。
①原稿を準備する
②練習をする
③質疑応答に備える
ぞれぞれについて詳しく見ていきましょう!
①原稿を準備する
就職活動の自己紹介では、5つの項目をベースに作成します。
1:挨拶
2:大学・学科/職務経歴
3:大学や学外活動での学び/キャリアでの学び・専門分野
4:ピンポイントPR
5:企業に対して魅力に感じている点
相手の会社によっては、1~2個削ってもOKです。ある程度柔軟に作成をしてみてください。以下の例文も参考にしてみてください。
②練習をする
練習ではスマホを使いましょう。スマホで動画撮影をして、実際の自分の様子をチェックします。ポイントは3つです。
1:明るくハキハキと話せているか
2:1分程度でまとめられているか
3:背筋はピンと伸び、まっすぐ前を見ているか
準備した原稿を、笑顔で話せているか、顎をひき姿勢よく話ができているか、自分が面接官になった気持ちでチェックしてみましょう。家族や兄弟、先生など、他人に見せて評価してもらうのもおすすめです。
書いた文章を暗記して話そうとすると、言葉に感情がこもらずマイナスな印象を与えかねません。箇条書きにした内容を頭の中で整理しつつ、自分の言葉として口に出してみてください。
③質疑応答に備える
自己紹介のあとは、必ず質問タイムがあります。例えば、自己紹介で述べた大学時代や前職での経験については、
「具体的にはどのような事ですか?」
「もう少し詳しく教えてください」
とほぼ質問されます。そこで具体的にエピソードを語れるようにしておきましょう。コツとしては、
「どんな行動をしてきたのか?」
「どんな成果が得られたのか?」
この2点はしっかり話せるようにします。
採用担当者からの質問には必ず意味があります。採用担当者が質問を通して何を知りたいのか?意識してみると答えやすいと思います。
面接でよくある質問と回答例を以下にまとめました。該当する項目を展開してみてください。
面接の実践場面での対策
いよいよ面接本番です。面接の場面になったら、以下の事を注意しましょう。
①面接直前、緊張をほぐす
面接直前には少なからず緊張するものです。緊張しないよう努力をする方が多いかもしれませんが、緊張は程よく取り入れる位がプラスに働くことがわかっています。
心理学の法則に「緊張は学習や仕事のパフォーマンスを向上させる」ヤーキーズ・ドットソンの法則があります。適度な緊張は集中力を高め、よりよい結果をもたらしてくれるのです。
緊張は自分にちょうど良いくらいにほぐし、味方につけていきましょう。以下のコラムでは、緊張をほぐす方法をたくさん紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
②姿勢を正す,顎を引く,表情を柔らかく
面接では第一印象の重要度が高くなります。研究には諸説ありますが、第一印象はおおむね30秒以内に決まり、中期的に持続することが明らかになっています(Nalini,1992)。
面接では短時間で好印象を与えられるコツを抑えておくことが大切です。例えば、椅子に座ったら
・姿勢を正す
・顎を引く
・表情を柔らかく
を意識します。一直線を意識した正しい姿勢をとると、表情も生き生きとし見栄えが良くなります。顎を引き、表情をやわらかにすれば、第一印象が非常に良くなります。
以下のコラムに、即効性のある第一印象UPトレーニングをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
③失敗を恐れない
面接前には、失敗をイメージして恐怖心が大きくなってしまう方もいると思います。心理学の研究では、失敗をイメージすると、実際に失敗しやすくなるというワレンダ要因という説があります。
失敗イメージはすべてを排除する必要はありませんが、前向きなイメージを設定した方がこれまで準備したことを、十分に発揮できます。
「面接までにやれることはやった」「自分らしく楽しくアピールしよう」そんな前向きな気持ちで面接に挑みましょう。失敗が恐い…と考えてしまう方は、以下のコラムを参考にしてみてください。
面接攻略の裏技
最後に、面接攻略の裏技をこっそりお伝えします。あなたの自己紹介はその相手の分析と自己分析によってそのやり方がずいぶん変わってきます。例えば、あなたが大手の会社に入りたいとしましょう。大手の会社に就職している人の傾向が
高学歴 コミュ力あり 容姿端麗
という方が多かったとします。あなたがこの条件を満たしているハイスペックな人であれば、普通に自己紹介してOKです。等身大のあなたで順当に合格するでしょう。
しかし相手の会社を分析し、どう考えても、自分の条件が足りていないと感じる場合、順当に自己紹介をすると順当に落ちることは目に見えています。このような場合は、誰もやらないような、印象に残る変則手を繰り出さなくてはなりません。
自分のスペックが足りている
→変則手不要
自分のスペックが足りていない
→変則手必要!
まずはこの2つの視点から自己紹介の戦略を立てて行きましょう。
もしスペックが足りていたら、ここまでの自己紹介の練習で十分就職できると思います。しかし、もし足りていなかったら・・・思い切って印象に残る変則手を使ってみましょう。
印象に残る変則手
変則手の一例を紹介します。就職したい会社をよく研究して、自分なりのオリジナルな変則手を後悔しないように自己紹介に繰り出してみてください!
最後に、私川島が面接の自己紹介で使った変則手を紹介します。私の面接での条件は最悪でした。
ライバル
国立大 早稲田 慶応 海外留学経験あり 英語堪能 職歴あり 資格あり
私
日大 元ニート 職歴なし 英語できない
このような悪条件でよく就職活動をしたなあ~と自分でも関心してしまいます(笑)。私は自分のスペック不足は理解していましたので、変則手を繰り出し就職内定を手にしました。
まとめ
就職活動の面接は、精神的にものすごいストレスが掛かります。一生懸命準備をして、いざ面接に臨み、人生最大の集中力を発揮しても、なかなか合格をもらえない…そんなことがしょっちゅうあります。
それでも貴方なりに最大限、工夫をして魅力的にアピール力を磨いていけば、きっとOkをもらえる日が来ると思います。新しいスタートが切れることを心から応援しています!
しっかり身につけたい方へ
当コラムで紹介した方法は、現役経営者、公認心理師による講座で、たくさん練習することができます。内容は以下のとおりです。
・自己紹介に強くなる,実践練習
・緊張をほぐす,リラックス法
・印象を良くする,姿勢,表情
・わかりやすく話す,プレゼン練習
🔰体験受講🔰に興味がある方は下記の看板をクリックください。筆者も講師をしています(^^)
コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科 修了
取材執筆活動など
- NHKあさイチ出演
- NHK天才テレビ君出演
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
YouTube→
Twitter→
名前
長田洋和
経歴
- 帝京平成大学大学院臨床心理学研究科 教授
- 東京大学 博士 (保健学) 取得
- 公認心理師
- 臨床心理士
- 精神保健福祉士
取材執筆活動など
- 知的能力障害. 精神科臨床評価マニュアル
- うつ病と予防学的介入プログラム
- 日本版CU特性スクリーニング尺度開発
名前
亀井幹子
経歴
- 臨床心理士
- 公認心理師
- 早稲田大学大学院人間科学研究科 修了
- 精神科クリニック勤務
取材執筆活動など
- メディア・研究活動
- NHK偉人達の健康診断出演
- マインドフルネスと不眠症状の関連
*出典・引用文献
・Thin slices of expressive behavior as predictors of interpersonal consequences: A meta-analysis.
By Ambady, Nalini,Rosenthal, Robert
Psychological Bulletin, Vol 111(2), Mar 1992, 256-274