プレゼンテーションのコツ,話し方
皆さんこんにちは!現役経営者,公認心理師,ユーチューバーの川島達史(チャンネルはこちら)と申します。私はこれまで15年の間に1500回近く、講座や講演をしてきました。15年間喋りだけでいきてきたという自負があります笑
今回は私のライフワークである
「プレゼンテーション」
をテーマに解説していきます。
プレゼンと言われても誰かに習ったわけではありません。どこから手をつけていけばいいかわからない方が多いと思います。そこで当コラムでは初学者向けに重要なポイントを10個解説していきます。
①難しいことをやさしく
②やさしいことを深く
③深いことをおもしろく
④プレゼンの種類をおさえる
⑤問題解決型の基本構成
⑥根拠を強くする
⑦Q&Aの時間を作る
⑧表情や姿勢を魅力的に
⑨動画を撮影して練習
⑩あがり症への対策
ご自身でも活かせそうなものを組み合わせてご活用ください。
プレゼンテーションの10の基礎
それでは早速具体的なやり方をお伝えします。
①難しいことをやさしく
プレゼンの基礎は「やさしくわかりやすく話す」ことが基本中の基本です。
相手の理解度を意識する
丁寧に論理展開をする
わかりにくい部分は具体例を入れる
これらを徹底的に意識してください。私は、理解できないプレゼンは存在していないのと同じと心に止めながら解説をするようにしています。聞き手が理解できているか?ついてこれているか?を徹底的に意識するようにしましょう。
②やさしいことを深く
プレゼンはやさしく理解できるだけでなく「なるほど!」と思えるような内容を心がけましょう。
相手に役に立つ情報を入れる
普段は気がつかない情報を入れる
最新の研究を入れる
など、あなたのプレゼンを聞いて、勉強になったな、有益だなと感じられる情報を盛り込んでいきます。あなたのプレゼンを聴くことで相手の知識が1段階深くなるようなプレゼンを目指しましょう。
③深いことをおもしろく
仕上げとして意識したいのが、聞き手があきないように、面白いプレゼンを目指すことです。
アイスブレイクを入れ緊張を解く
聴衆を楽しませる意識を持つ
ちょっとした冗談を入れる
心理学の研究では、「ユーモア」があると説得率が50%程度向上するという研究もあります。
心理学者のScottら(1990)[1]は、1157世帯の家庭に、「ピクニックのお知らせ」についてチラシを配布し、説得率の違いを調査しました。このチラシには以下の3つの種類があります。その結果が以下の図です。
この結果は、ユーモアを入れたコミカルな漫画をいれると、説得率がもっとも良いことを示してします。右側の真面目なチラシの倍近く参加率が良いことがわかります。ここからは推測となりますが、よく笑う人は、それだけ人を引きつける力があると言えそうです。是非、「面白く」も意識しながら準備をしてみてください。
④プレゼンの種類をおさえる
次にプレゼンテーションの種類について見ていきましょう。プレゼンテーションには、大きく分けて3つの種類があります。それぞれ確認してみてください。
このようにプレゼンには複数の種類があります。やや強引ですが、一般の社会人のプレゼンテーションは、
問題解決型 → 80%
情報提供型 → 10%
感動系 → 10%
ぐらいの比率だと思います。入門としては、問題解決型を覚えておけば、ほとんどのビジネスシーンで対応が可能です。そこで当コラムでは、問題解決型のプレゼンを前提にコラムを進めていきたいと思います。
⑤問題解決型の基本構成
問題解決型のプレゼンテーションでは、以下の4つ情報を明確にします。
問題の深刻性
どれくらい重大な問題なのかを整理します。問題が深刻でなければ、問題解決の必要性を主張できなくなってしまいます。まずは解決しようとしている問題の深刻性について考えていきましょう。
解決策の概要
問題をどう解決するのか?基本的なコンセプト、概要を解説します。5W1Hベースでシンプルに整理して伝わるようにしていきましょう。
解決策の効果
解決策を実施するとどれぐらいの効果があるか、利益があるかを整理します。問題解決型で説得力を上げるには、この箱に入る「効果」をアピールする事がポイントになります。
解決策の実行可能性
解決策が本当に実行できるかを整理します。どんなに効果が得られても実行の可能性が薄くてはプレゼンで相手を納得させる事はできません。時間や費用、実践するために必要な情報を提示しましょう。
これら4つの情報をしっかり話せれば穴のないプレゼンとなります。何を話そうか迷ったらまずはこの4つを徹底的に意識してみてください。ここではプレゼンの基本的な練習問題を2つ作成しました。4つの箱に情報を分けて文章を作る練習をしていきましょう。
⑥根拠を強くする
根拠が弱いと信頼性が薄いプレゼンテーションとなってしまい成果を得ることができません。論理は「結論+(強い)根拠」です。根拠を強くのは、難しいことではありません。
ポイントを抑え、実践する事でコツが掴めるようになりますよ。根拠を強くするポイントは以下の3つになります。
根拠は数字にして示す!
まず鉄則として、根拠を数字化する癖をつけましょう。数字がない場合は、「根拠」ではなく「意見」となりやすく、説得するには根拠が弱いです。根拠を示す場合は数字化されているか?確認しておきしましょう。
どんな根拠が「強い」か
根拠を示す場合は、その情報元がとてもに重要になります。まずは1級のソースを優先して、ない場合は順番に下のレベルの資料を探していくのがおすすめです。
・・・・・1級・・・・・
国の統計データ 世界統計
権威ある学会の数値化された論文
公的な機関の発表データ(会社四季報など)
主観が排除された客観的なデータ
・・・・・2級・・・・・
民間のマーケティングデータ
成功している経営者の発言の引用
権威ある学会の学者の発言の引用
新聞のデータ 学術書 自社のPL、BSデータ
・・・・・3級・・・・・
紀要論文 母集団が少ない統計
一般書籍 ビジネス雑誌
ネットアンケート
上司や社長の発言
・・・・・4級・・・・・
自分の主観 友人の発言
身近なエピソードなど
ネットの噂話 テレビ
具体例を加えて感情に訴える
根拠を探す際は、1級から探していくのが原則ですが、実は4級でも思いもしない効果を発揮することがあります。1級の根拠の短所は、データが難解であったり、数字が苦手な人にはうまく伝わりません。
そこで可能であれば、1級+4級という形で組み合わせで説明を加えるとわかりやすいプレゼンテーションを行うことができます。
以下練習問題を作成しました。より理解を深めたい方は、クリックして展開してみてください。
⑦Q&Aの時間を取る
プレゼンテーションが上手い方は、必ずQ&Aの時間を取ります。そこで説得力のある回答することができれば、聞き手の理解を深めることにつながります。Q&Aで抑えるべきポイントとしては以下の3つです。
質問を想定する
まずは事前に質問されそうな項目を想定し、回答を用意しておきましょう。あらかじめ質問を想定しておくことで、スムーズに返答することができますし、落ち着いて話すことができます。
ビジネスの世界では1分ルール
ビジネスの世界では、「1分で話す」が基本です。端的に結論から話し、重要なことのみ解答するようにしましょう。話が長い人は本当に嫌われるので気をつけましょう。
+αをアピールする
質問に答えるだけでなく、必ず+αの情報を付け加えてアピールするようにしましょう。
⑧表情や姿勢を魅力的に
プレゼンテーションは構成だけでなく、話し方や心構えも非常に大事になります。これだけは抑えてほしい!と感じる事項をまとめましたので参考にしてみてください。
アゴを引く
アゴを引くと気管が自然と開き、肺から空気を出しやすくなります。すると、声量も大きくなり、きれいな声でプレゼンをすることができるようになります。
姿勢を良くする
姿勢が悪いと「自信がない」「やる気がない」印象に見られてしまいます。そこで、胸を張る、背筋を伸ばすという部分は最低限意識するようにしましょう。
適度な笑顔
表情が硬く、引きつっていると聴衆にも、それが伝わってしまいます。場の緊張感をほぐすためにも、適度な笑顔を保つようにしましょう。
印象に関するトレーニングをしっかりしたい!と感じる方は以下のコラムを参照ください。
⑨動画を撮影して練習
プレゼンの素案ができたら後は練習あるのみです。スマフォの動画機能を使って撮影し、何度も練習しましょう。またプレゼン力は突然みにつくものではなく、日々の鍛錬が大事です。
そこで本気でプレゼン力をつけたい場合は、Youtubeを始めることを強くオススメします。Youtubeは数字にシビアな世界です。つまらない動画は明確に伸びて、面白い動画はちゃんと伸びる仕組みになっています。
自分のプレゼン力が数字に表れちゃんと成績になって出るので、プレゼン力があがっているのか?がすごく判断しやすいです。また、これからは動画時代が来ます。ビジネスの世界では当たり前のように動画を活用する機会が出てきます。この時、動画作成技術があると、社内でも重宝されるでしょう。
顔出しがNGであれば、まずはパワポではじめるのも良いと思います。是非日々の鍛錬の場所として活用してみてください。私も頑張ります!
⑩あがり症への対策
あがり症の悩みは最も多いと言えます。あがり症への最大の対策は「私的自己意識」を増やしていくことが大事です。私的自己意識とは、自分がどうありたいかを大切にする自意識のことを指します。
商品のこの部分をお勧めしたい
楽しくプレゼンするぞ
ハキハキと話すぞ
このように、自分のプレゼンに集中する意識を持つと、自然とあがり症は改善していくことができます。あがり症については、下記のコラムで詳しく解説しました。お守り代わりにご活用ください。
まとめ
私は心理学の大学院の時に、渋谷昌三先生のゼミに入っていました。渋谷昌三先生は、心理学者であると共に、心理学のベストセラー作家でした。総販売部数はおそらく1,000万部をゆうに超えていると思います。
渋谷先生は以下の3つを大事にしながら本を書かれていました。
難しいことをやさしく
やさしいことを深く
深いことを面白く
あれ…どこかで見たぞ!という方はコラムをしっかり読んでいる証拠です。そうです。冒頭にあげた3つです。私はこの3つがプレゼンの最も大事な心構えであり、神髄であると考えているので、まずはじめにあげさせて頂きました。
私は、講座の資料を作る時、コラムを書くとき、YOUTUBEを企画するとき、全てこの3つを心がけるようにしています。もしよろしければ、皆さんもプレゼンの作成に迷ったら、是非この3つを振り返ってみてください。きっと作り方の答えが見えてくると思います♪
皆さんの発表が、魅力的になり、すばらしいものになることを心から願っています!
しっかり身につけたい方へ
当コラムの内容をしっかり身につけたい方は、現役経営者、公認心理師による講座をおすすめします。内容は以下のとおりです。
・プレゼンテーション実践練習
・説得理論の基礎,魅力的な説明をする
・あがり症の改善,人前で話す
・ビジネスコミュ力UP,トレーニング
🔰体験受講🔰に興味がある方は下記の看板をクリックください。筆者も講師をしています(^^)
コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科 修了
取材執筆活動など
- NHKあさイチ出演
- NHK天才テレビ君出演
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
YouTube→
Twitter→
名前
長田洋和
経歴
- 帝京平成大学大学院臨床心理学研究科 教授
- 東京大学 博士 (保健学) 取得
- 公認心理師
- 臨床心理士
- 精神保健福祉士
取材執筆活動など
- 知的能力障害. 精神科臨床評価マニュアル
- うつ病と予防学的介入プログラム
- 日本版CU特性スクリーニング尺度開発
名前
亀井幹子
経歴
- 臨床心理士
- 公認心理師
- 早稲田大学大学院人間科学研究科 修了
- 精神科クリニック勤務
取材執筆活動など
- メディア・研究活動
- NHK偉人達の健康診断出演
- マインドフルネスと不眠症状の関連