男性向け,お見合い,婚活の自己紹介
皆さんこんにちは!人間関係講座の講師、公認心理師の川島達史です。当シリーズではシチュエーションに応じた自己紹介のやり方を解説しています。
・婚活,男性編
・婚活,女性編
・面接,就職活動
・日常場面,職場,サークルなど
今回は婚活中の男性の方向けに解説していきます。目的に合っている場合はそのまま読み進めてください。別の目的の方は上記のリンクからご選択ください。
なお当コラムは、婚活がおわったばかりのアッキーさんの協力を得て執筆しました。はじめにアッキーさんから挨拶があります。
私(アッキー)は最近結婚が決まり、今とても幸せな時間を過ごしています!しかし結婚に至るまでの婚活では大変苦労しました。元々口下手だったこともあり、合コンやお見合いパーティーが苦手で良い結果を出せませんでした。
そこで、川島先生のアドバイスを参考にしながら、自分なりに努力を重ねたことで結婚に至れたと思っています。みなさんの恋活・婚活のぜひ参考にしてみてください!
婚活での自己紹介
婚活における自己紹介は以下の7つのポイントを意識しましょう。
①ネガティブはNG
②量の意識
③話題の選び方
④アイスブレイクを入れる
⑤笑顔は超重要
⑥姿勢を正せば20%イケメン
⑦動画を使って練習
+おまけ,自己紹介後の会話
なるほど!と感じるポイントを組み合わせてご活用ください。
①ネガティブはNG
自己紹介の話題は、明るく前向きな内容を原則とします。初対面から、ネガティブな内容を話すのはNGです。例えば以下のような自己紹介です。
仕事が忙しいです。残業続きでキツイです。
趣味は特にありません。あえて言うなら寝ることです。
住んでいるところは〇〇です。何もありません。
心理学には初頭効果と言って、最初の印象が長時間続くという研究もあります。ネガティブから入るのは避けるようにしましょう。
特に、女性は男性の仕事に対する姿勢を、穴が開くほどチェックしています。仕事が好き!趣味が面白い!などポジティブなアピールができるといいでしょう。
②しゃべる量
中村(1986)[1]は大学生32名を対象に、自己開示の量と対人魅力について調査を行いました。その結果が以下の図です。
図を見ると
自己開示をしない人は魅力が少ない
自己開示をし過ぎる人は魅力が少ない
50~60%の自己開示が最も魅力的
という結果になっています。この意味で婚活の自己紹介でも積極的に自分の話をしたほうが魅力的になると推測できます。
最初の自己紹介としては、その後の自己開示につながるようなポイントを抑えた内容にしましょう。量としては
パーティーでは30秒程度
合コンでは60秒程度
お見合いでは60秒程度
くらいが丁度いいです。自己紹介がタンパクに終わることがないように気をつけましょう。
③話題の選び方
特に女性は、最初男性に強い警戒心を抱くものです。自己紹介では警戒がとけるよう「名前、住所、職業、趣味」など、基本的な情報を盛り込んでいきます。以下の例文は、アッキーの自己紹介文です。
こんにちは。アキヨシ ケンイチといいます。友人からはアッキーと呼ばれているので、今日もアッキーと呼んでください。
住まいは国分寺で、職場は新宿です。銀行員をやっています。半沢直樹ほどの度胸はないので、職場ではおとなしくしています。趣味は、昔から料理漫画が好きです。
今日は皆さんと話せるのを楽しみにしてきました。よろしくお願いします!
男性の場合は、住所や職場の位置についてはある程度、はっきり伝えてしまったほうが女性は安心感を持ちます。東京です、東京の西の方です、とぼやっというのではなく、国分寺です、八王子です、とはっきり伝えた方が印象が良くなります。
④アイスブレイクを入れる
余裕があれば、自己紹介にアイスブレイクを入れることも意識してみましょう。例えば私の自己紹介では「銀行員→半沢直樹→度胸はない」というギャップを作りちょっとしたユーモアでアイスブレイクを盛り込んでいます。
ユーモアのある人は男女問わず人気が出ます。可能な範囲でOKです。ユーモアも大事にしましょう!
⑤笑顔は超重要
自己紹介では、しゃべる内容以外の非言語的要素も重要です。特に自己紹介では「笑顔」が大切にしましょう。
梅野(2005)[2]は、大学生230名を対象に、非言語コミュニケーションと好感の関係について調査を行っています。以下は結果の一部を、グラフにしました。
好印象に最も影響するのは「笑顔」と分かります。「笑顔が苦手…」という状況は、婚活にかなり不利です。笑顔のトレーニングをしたい方は以下のコラムを参照ください。
⑥姿勢を正せば20%イケメン
猫背は厳禁です!猫背は相手に対してやる気がなく、自信がない印象を与えます。シャッキとした姿勢は初対面の相手に好印象を与えます。具体的には、
背筋を伸ばす
胸を張る
少しあごを引く
この辺りを意識してみましょう。胸を張り、少しあごを引くと自然と背筋が伸びます。ぜひ実践してみてください。
姿勢については下記のコラムでしっかり解説しています。是非参考にしてみてください。
⑧動画で撮影しよう
自己紹介の準備ができたら、リハーサルを行いましょう。スマートフォンの動画で、自分を撮影してチェックすることをおすすめします!動画確認では、以下の4点をチェックしましょう
1:コンパクトにまとめられているか
2:明るい笑顔があるか
3:ハキハキしっかり話せているか
4:アイスブレイクがあればなおよし!
おまけ,自己紹介後の対策
ここからはおまけのコンテンツです。自己紹介の後は、その内容を土台に話題が展開していきます。自己紹介の内容には、自己紹介後に役立ちそうな内容をおさえておくといいでしょう。
序盤は発話,後半は傾聴
婚活では「積極的に話す男性」が勝利します!女性は初対面の場合、警戒するため男性が傾聴から入ろうとすると失敗しやすくなります。序盤は自己開示を多めに、後半は傾聴を多めにすると良いでしょう。発話7、傾聴3ぐらいで丁度いいと思います。
自分の意見や感情、情報を相手に開示すること(自己開示)は、自己紹介でとても大切です。相手に「この人は心を開いてくれている」と思わせる効果があり、相手との親近感を得るきっかけにもなります。
なお傾聴と発話については、川島を中心として実践的なトレーニングも行っています。会話上手になりたい方は、以下の講座を参照ください。
好意の返報性
好意の返報性とは、自分が好意を示せば相手も好意を返してくれるという心理学の用語です。自己紹介で異性に対して強い好意を示すと引かれてしまう危険も強いので注意は必要ですが、柔らかな好意を示す程度なら、プラスに働くことが多いと思います。具体的には
アイコンタクトを増やす
楽しそうに話を聴く
「行きたい」「おいしそう」「尊敬する」
など肯定的な言葉を増やす
などは印象がイイでしょう。好意の返報性について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
返報性の原理とは?
類似点をみつけよう
類似性は親近感を抱かせるポイントです。また類似性があれば、次のデートに誘いやすくなります。
例えば、同じ出身地だった、見たい映画が同じだった場合などを想像してください。合コンの自己紹介でも、類似性を見出すことは相手との距離をグッと近づける方法になると思います。具体的には
あっ?!同じです!!
趣味が似てますね♪
価値観がすごく合いそうです!
このような発言は、積極的にしていきましょう。類似性について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
自己紹介後のトーク準備
自己紹介の後は、自己紹介の内容が広がることが考えられます。話した内容に類似性があれば話が盛り上がりやすいため、具体的に話を広げられるようにしておくとよいでしょう。
ぞれぞれについて、1分程度話せるといいですね。ちなみに私はネタ帳を作って活動していました笑。
まとめ
婚活は緊張することも多いので、苦手意識を持つ人が多いと思います。私も最初はすごく苦手でした^^;
しかしコラムでお伝えした内容を意識して合コンを繰り返していくうちに、いつの間にか合コンを楽しめるようになって、女性はもちろん参加するメンバーからも楽しい人だと思ってもらえるようになり、結婚にまでこぎつけました。
きっと、みなさんも工夫次第で合コンや自己紹介への苦手意識を克服できると思います。このコラムがみなさんの婚活の参考となって、素敵な出会いにつなげていただければ嬉しく思います。
婚活に情熱あれ!!
しっかり身につけたい方へ
婚活に役に立つコミュニケーションの技術をしっかり身に着けたい方は、公認心理師主催の人間関係講座へのご参加をおすすめします。内容は以下のとおりです。
・第一印象をよくする,自己紹介練習
・好印象になる,聴き上手になる方法
・好印象になる,話し上手になる方法
・恋愛が長続きする,人間関係を築くコツ
🔰体験受講🔰に興味がある方は下記の看板をクリックください。筆者も講師をしています(^^)
コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科 修了
取材執筆活動など
- NHKあさイチ出演
- NHK天才テレビ君出演
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
YouTube→
Twitter→
名前
長田洋和
経歴
- 帝京平成大学大学院臨床心理学研究科 教授
- 東京大学 博士 (保健学) 取得
- 公認心理師
- 臨床心理士
- 精神保健福祉士
取材執筆活動など
- 知的能力障害. 精神科臨床評価マニュアル
- うつ病と予防学的介入プログラム
- 日本版CU特性スクリーニング尺度開発
名前
亀井幹子
経歴
- 臨床心理士
- 公認心理師
- 早稲田大学大学院人間科学研究科 修了
- 精神科クリニック勤務
取材執筆活動など
- メディア・研究活動
- NHK偉人達の健康診断出演
- マインドフルネスと不眠症状の関連