11.研修を選ぶコツまとめ
今回はコミュニケーション能力を向上させることを目的として本稿をまとめさせていただきました。ここまでの内容を最後にまとめさせて頂きます。繰り返しになりますが、会社におけるコミュニケーション能力について考える際は、
1. 心理的な安定を得る力
2. 人間関係を築く力
3. 情報を生成・伝達・読み取る力
の3点を考えるようにしましょう。コミュニケーション能力は心のあり方と深い関係にあります。心理的な安定を土台に考えることをおすすめします。心理的な土台ができたら人間関係や情報系のワークの研修を考えると良いでしょう。
限られた文字数のなか,全体を俯瞰してのポイント解説でしたので,各論で細部まで詰められなかったのが心残りですが,読者の皆さんのヒントになればとてもうれしいと感じています。会社は定款という会社内部の法律と,会社法や労働基準法という法律によって構成されているロジカルな組織であります。
しかし,その内部を構成する人間はあくまでも痛みや苦しみを感じ,また共に笑ったり,喜んだりする,感情を持った人間が構成しています。会社という組織のなかで,私たち
が人間らしく振る舞える,心が健康であり,また活発に生のコミュニケーションがある,そんな会社が増えると社の真の意味での発展にもつながるのであろうと感じています。一経営者として私自身もそんな会社を作っていきたいなと感じています。
人事ご担当の方から,いつもはあまり話さない職場の方に「今日もお疲れ様でした」と笑顔で挨拶をしてみてください。きっと相手も素敵な笑顔で返してくれるでしょう。そういった皆さんの積み重ねが社内に伝播していけば組織は活性化し,生産性向上につながるものと期待する次第です。