32: しぐさの読み取り名人になる方法!
・視線や動作から心理を読み取る
前回は非言語コミュニケーションUPの方法として、言葉と表情と声の抑揚に注目して、一致しているかをチェックすることが大事であることを述べてきました。 言葉だけで判断せず、相手の非言語情報にも目を向けていくことが、相手の気持ちを理解する上では大事になってきます。
さて、今回も非言語コミュニケーションから本音と建前を見抜く方法です。相手の視線や動きなどのしぐさの読み取り方を身に付けていきましょう。
・しぐさにこそ本音が見える!
相手の話しが長いな~と思った時、時計をチラチラと見るしぐさを見せる。 同意できない話しに対して腕組みをするしぐさをする。 など、私たちがコミュニケーションを取る時、さまざまなしぐさをみせます。
そこには、手や足、視線や姿勢など体に様々なしぐさ(=動き)を見せます。このように、人は会話の中で言葉だけではないサインを出してコミュニケーションを取っています。
・しぐさが読める=本音と建前が分かる
では、なぜ人は “言葉 ”ではなく“しぐさ ”で感情のやりとりをするのでしょうか。 それは、しぐさで感情を伝えるほうが言葉で伝えるより、心理的な負担が少ないからです。 相手の話しが長いことに対し、「時間がないのでもう帰ります!」と言うより、時計をチラチラとみて“そろそろ時間だよ”と察してもらう方が、心理的負担が少ないのです。
つまり、しぐさには
①伝える側の心理的負担を少なくする。
②人間関係に角が立たないよう間接的にマイナス感情を伝えている。
という意味が含まれています。
ですから、相手のしぐさから本音や建前の気持ちを読み取ることができないと「わからないやつだな!」というマイナスの評価を与えてしまうかもしれません。 しぐさには本音や建前が表れやすいからこそ、ちゃんとに読み取る力をつけていかないと、痛い目にあってしまうかもしれませんね!
・視線・姿勢・動作が三大チェックポイント
では、これから相手のしぐさから気持ちを読み取るポイントを紹介します。本音と建前を見抜く力をつけていきましょう。 ポイントとなることは以下の点です。「視線」「姿勢」「動作」に注意を向けてみましょう!
・視線…自分とちゃんと眼が合うか?
周りのことにきょろきょろと目線が移っていないか?
・姿勢…興味がある場合は前のめりになる。
興味がなければ後にそらしたり、腕組みをする。
・動作…ひげを触る、髪をいじる、机においてある物を必要以上に触る…
など会話中には人には様々な動作が見られます。一つ一つの動作にどんな心理が隠れているか考えてみましょう。
・本音と建前を見抜くトレーニング!
では、先ほどの3つのポイントを押さえて、問題に取りかかってみましょう♪
問題
友達との会話の中で以下の動きが見られました。 あなたは相手の心理をどのように考えますか?
【視線】
①車のキーをポケットから取り出し時計を見る
⇒
②目線を合わせず、まばたきが多い
⇒
【姿勢】
①足を大きく広げ、手を頭の後ろで組んでいる
⇒
②背筋を伸ばしてまっすぐ座っている
⇒
【動作】
①頻繁にスマフォをいじっている
⇒
②あご、ひげをよく触る
⇒
しぐさから、相手の心理が見えてきましたか?問題の解答例を見てみましょう。
解答例
【視線】
①車のキーをポケットから取り出し時計を見る
⇒話を切り上げたいと考えている場合が多いでしょう。「お時間大丈夫ですか?」といった声かけをしてみるのが望ましいです。
②目線を合わせず、まばたきが多い
⇒目線を合わせないでまばたき多い場合は相手が緊張していることが考えられます。 単純に目線が合わないときは、あなたのことを好意に思っていないことが考えられます。
【姿勢】
①足を大きく広げ、手を頭の後ろで組んでいる
⇒リラックスしている一方で退屈している。 違う話題に切り替えて、話しの流れを変えてみるのもいいかもしれません。
②背筋を伸ばしてまっすぐ座っている
⇒緊張している場合もあるが、堂々として自信に満ちている場合もあります。 場面によって考えてみましょう。
【動作】
①頻繁にスマフォをいじっている
⇒その場に退屈していることが考えられます。 あまりにも長い間、いじっているようであれば、あなたに興味がないことが考えられます。
②あご、ひげをよく触る
⇒何か考え事をしていることが考えられます。 目下の人に対して見られるしぐさで、目上の人の前では見られないでしょう。
練習問題はいかがでしたか?実際の会話ではもっと、色々なしぐさが見られるでしょうから、しっかりチェックして本音と建前を見分けていきましょう!
・しぐさから本音と建前を読み取ろう!
このように言葉以外のしぐさから、相手の本音や建前が読みとることができます。 会話の中でしぐさにも注意を向けておけば、相手のことをもっと理解しやすくなります。
普段の会話で「なぜそのしぐさをしたのか?」といったことを考えながら、観察することも必要でしょう。 そうすることで、相手を見る視点も広がって会話も楽しくなってきます^^ しぐさを読み取る力を付けて、本音と建前を見抜くスキルを伸ばしていきましょう♪
次回の本音と建前を見分ける方法は、場の空気を読むスキルです。
【今日のポイント】
★ しぐさから本音と建前を見分けよう!
★ 「視線」「姿勢」「動作」に注目しよう!