37:断り上手になる方法
・適切な自己主張で断るスキルを身につけよう!
前回はアサーションスキルについてのトレーニング法を紹介してきました。アサーションのポイントは素直に、柔軟な言い方で、自分も相手も良い方法でというのが大事であることを述べました。
今回は、適切な自己主張に欠かせない上手な断り方を、問題を通して練習していきましょう!
・断り方で関係に差が出る
あなたは嫌な要求やあまり乗り気じゃない誘いに、上手く断ることができるでしょうか?断り方を一つ間違えると、トラブルになったり、その後の人間関係にも影響してきます。
例えば、
「それはできません」
「嫌です」
とはっきり自己主張する断り方は、人間関係に角が立ってしまいます。今後二度と頼まれたり、誘われなくなってしまう可能性が高いです。
断り方のスキルを身につけておくことは、人間関係を円滑に進めていくために必要なスキルの一つです。人間関係を継続していきたいと思う人は、せひ身につけておきたいですね! では、どういった断り方が良いのでしょうか?そのポイントを教えたいと思います。
・ストレートな断り方はNG
では、今回は上手に断るための絶対的なポイントを紹介したいと思います。
それは、「ストレートすぎない断り方」を目指すことです。
では、ストレートすぎない断り方とはどのような断り方でしょうか?断り方のポイントを2つ紹介したいと思います。
・「今回は…」を使って自己主張を!
断る時に「今回は…」と添えることが一つ目のポイントです。
例えば、パーティーの出席を断る時では「すみません、今回は見送らせて下さい」と断ってみましょう。
今回はダメだけれど、次また誘ってくださいねといったニュアンスが含まれます。また、ストレートに断っている感じもしないので、相手も嫌な気分ではありません。
こうした「今回は…」と付け加えて自己主張をすると、はっきりと断りつつも角を立てない表現となり、次の誘いも期待できる断り方となるためおすすめです。
・お詫びの言葉を添えて自己主張しよう
もう一つのポイントはお詫びの言葉を添えることです。断る時に「ごめん」「すみませんが」といったことを一言加えるだけで、だいぶ印象は変わってきます。
「今回は遠慮しておくよ」よりも「ごめん、今回は遠慮しておくよ」の方が相手も断られても悪い気はしません。
丁寧に詫びる必要もないですが、ヒトコトお詫びの言葉を添えると自己主張の印象がグッと良くなります。忘れずに添えてみましょう!
・問題
では、こんなときはどのように断りますか?考えてみましょう!
【問1】
会社での飲み会に誘われたが、気が進まないので断りたい。
→「 」
【問2】
上司からの仕事の依頼。 案件が溜まってとてもできそうにないので断りたい。
→「 」
【問3】
彼女からのデートの誘い。 友達と遊ぶ約束があって断りたい。
→「 」
・解答例
【問1】
会社での飲み会に誘われたが、気が進まないので断りたい。
→「すみませんが今日はまっすぐ帰らせていただきます。また今度お願いします。 」
【問2】
上司からの仕事の依頼。 案件が溜まってとてもできそうにないので断りたい。
→「 今案件が溜まっていてできそうにありません。申し訳ないですが、他の人にお願いします。 」
【問3】
彼女からのデートの誘い。 友達と遊ぶ約束があって断りたい。
→「 ごめん、友達との約束があって、また今度にしてもらいたいな 」
自分なりの上手な断り方が思いつきましたか?注意しておきたいことは連続して使えるのは2回までだということです。断りすぎるのも毒になってしまうからです。
・断ることがアサーション力を磨く!
上手に断るということは、まさに前回紹介したアサーションの実践そのものです。自分の気持ちを素直に表現し、柔軟に対応して、自分も相手も尊重するというのが、上手な断り方に含まれています。
断る時にいつもストレートに言ってしまう。曖昧な返答しかできなくて上手く断れない。なんて人はアサーション力を身につけて、上手に断れるよう心がけてみましょう!
【今日のポイント】
★ ストレートな断り方は要注意!2つのコツで適切な自己主張を
★ 上手な断り方はアサーティブ!