34: 理解力が本音と建前を見抜く第一歩!
・実践的な理解力を身につける方法
今回は、本音と建前を見抜く方法の最後として、話題の理解力について、練習問題を交えながら解説していきます。
・話題を要約してみよう!
相手の本音と建前を見抜く方法として、これまで非言語や場の空気から解決をめざしましたが、今回は「会話」にアプロ―チする方法です。
相手の気持ちを把握するには、話の意図を正しく理解する事が必要です。思い込みや理解不足では、正確に捉える事ができません。では、理解力をつけるためにはどうしたらよいでしょうか?
手軽な方法は、相手の話から自分が捉えた内容を簡潔に要約して相手に返してみることです。 「相手がどんなことを意図していたのか」「相手はどんな気持ちだったのだろうか」といったことが考えやすくなり、本音と建前を見抜きやすくなります。
・要約のポイント!
ここでは、話を要約するためのポイントをご紹介します。
①おおざっぱに捉える
まずは、相手の話しがどんな内容なのかを大雑把に捉えてみましょう。 話が理解できなくなることに、話の大枠が捉えられていないことがあげられます。 特に長い話になると、話の本題とは脱線したりして、この大枠が捉えにくくなってしまいます。 すると、「この人は結局何を言いたいのだろう?」と、話が理解できなくなってしまいます。 それを、「~(誰)が~(どこで)~(何をした)話」といったように、大雑把にまとめてみます。
②感情に焦点をあてる
話の内容にどのような感情が含まれているか?怒っているのか、喜んでいるのか、不安に思っているのか、それとも感情的ではなく事実をただ述べているだけなのか…等々。 どんな、感情が含まれる話なのかを考えてみます。 相手の感情を捉えることで、冗談なのか、深刻な話なのかなど、話の質も理解しやすくなります。
③自分の考えを付け加える
相手の話内容や感情・態度から、自分なりに考えを付け加えてみます。 話を要約するだけなく、それに対して自分はどう思ったか?どう考えたかを整理していく事も、相手の話を理解し、気持ちを読み取る上で必要です。
・3つのポイントで進めみよう
では、以下の練習問題に取り組んでみましょう!
練習問題
次の例文をさきほどお伝えしたポイントに沿って、まとめてみましょう!
例文
友達のA君との会話の様子です。 A君「就職活動って大変だよね。 交通費も意外とかかるしさ。 この前の会社説明会で、採用担当の人に直接声を掛けてもらったよ。 もしかしたら、面接でうまくいくかも! でも、あまり行きたい会社じゃないんだけどね。 明日は○○商事での初めての面接だから緊張するな~。 ○○商事は良い会社だからうまくいくといいな~」
大雑把にまとめると?
⇒
どんな感情か?
⇒
自分の考え⇒
⇒
解答例
大雑把にまとめると?
⇒A君の就職活動の話。説明会で担当者に声を掛けられた。明日は面接がある。
どんな感情か?
⇒「大変」と言いつつも、就活に期待を持っている。面接には少し不安そう。
自分の考え
⇒A君の就職活動順調そうだな。自分も早くやらないと!
・本音と建前を見分ける第一歩は話の理解
練習問題はいかがでしたか。相手の話を理解することは、本音と建前など相手の気持ちを知る第一歩となります。 まずは、友達との雑談や、ちょっとしたおしゃべりの時でもいいです。お伝えした、話の大枠を捉え、感情を理解し、自分の考えを付け加えていくことを実践してみてください。 意識して取り組むなかで、理解力がついて相手の気持ちをより理解できるようになります。
これまで5回にわたって本音と建前を見分けるためのトレーニングを紹介してきました。それぞれ違う部分にアプローチ一しましたが、共通している点は「相手を知る」ことです。 これまでのコラムも読み返して、相手を知るコツを身に付けてください。
【今日のポイント】
★ まずは大雑把に話を要約してみよう
★ 話題を要約して、理解力をつけよう!